【完】スマイリー☆症候群




「宮永」

「ん?」

「昨日、俺が最後に言った言葉……覚えてる?」


唇を堅く結んで、その表情をチラリと窺う。


「……覚えてる、よ」

「……っ!」


僅かに頬を赤くして、俯いていているせいか自然と上目遣いになっている、宮永の姿。

捉えた瞬間、心臓が大きく跳ねた。

やっべぇ。めちゃくちゃ可愛いんですけど。

そして俺は、スゥッと息を吸い込む。

勢いが失われない内に、早急に。


「あん時は逃げちまったけど……。でも、今度は絶対ぇ逃げねぇから」

「……」

「もう一度言う。俺は宮永が……好きだ」