「宮永」 「ん?」 「昨日、俺が最後に言った言葉……覚えてる?」 唇を堅く結んで、その表情をチラリと窺う。 「……覚えてる、よ」 「……っ!」 僅かに頬を赤くして、俯いていているせいか自然と上目遣いになっている、宮永の姿。 捉えた瞬間、心臓が大きく跳ねた。 やっべぇ。めちゃくちゃ可愛いんですけど。 そして俺は、スゥッと息を吸い込む。 勢いが失われない内に、早急に。 「あん時は逃げちまったけど……。でも、今度は絶対ぇ逃げねぇから」 「……」 「もう一度言う。俺は宮永が……好きだ」