【完】スマイリー☆症候群




「植木ー! 来た……ぞ」


その瞬間、辺りは一気に凍り付いた。

それと共に、俺の脳は全機能を停止する。

何が何だかわからない。

……いや、だってさ。

目に映った世界が、想像とはあまりにも違いすぎていたから。


「……宮、永?」


不意に小さく洩れた声。

視聴覚室にいたのは植木じゃなく、全くの別人で。

……そこには、彼女がいた。


「あ、清水くん」


いつもと変わらない優しい声。

それを耳にしたとき、漸く機能を取り戻した脳がはっとあることを察した。

あの野郎……。

植木……お前、俺をハメやがったなぁ!