【完】スマイリー☆症候群




何故だか、無性に伝えたいと思った。


『……宮永のことが、好きだ』


自然と頬が緩む。

何と言うか、柔らかい日の光に包まれたみたいな……そんな感覚に捕らわれる。

その時、次に目にしたものは、彼女の大きく見開いた瞳で。

生まれる沈黙。

はっとした俺は、そのまま踵を返して何事もなかったかのように歩き出した――。


「……なるほどな」


俺が全てを話し終えると、植木は眉間に皺を寄せながらポツリと呟いた。


「要するに、彼女の返事を待たずして逃げてきてしまった、ということだな」

「っ、逃げてきたって……。まあ、そういうことだよ」


植木の言葉にそう答えると、そっと溜息を吐いた。