俺を見つめる双眼。
ちょっとした好奇心や、冷やかしなんかで言っているわけではない。それを、深に感じる。
……決めた。
俺は、そっと口を開いた。
「話すよ」
そう告げた俺を、植木はじっと見つめる。
「それは、そう……。楽しかった遊園地が終わってしまった、宮永との別れ際――」
静かに目を瞑る。
そして、あの時の情景をしっかりと脳裏に呼び起こした。
『宮永!』
『へ?』
『また学校でなー』
目に映り込むのは、小さく柔らかなシルエット。
不意に思った。
ああ俺、やっぱそうなんだわ。
『それから……』
サァァと風が吹いた。
何だか、気持ち良いのか悪いのかわからない妙な暖かさ。
駄目だ。頭がぼーっとする。
何も考えられない。
いや、考えなかったのかもしれない。
『どうしたの?』
俺を不思議そうに見る、まん丸の瞳。
気づいたときには、声を洩らしてしまっていた。
『俺さ――』

