「すごく楽しかったね!」

「また行こうな!」

「うん。約束だよ」


閉園時間間近になり、私達は薄暗い空を背景に最初に潜ったゲートへと向かう。


「おう! 絶対ぇ約束するよ」


優しくもしっかり結ばれた小指に、私は思わず口角を上げた。

今日は本当に幸せだった。

だって、こんなにも心がキラキラ嬉しくなってるんだもん。

一つ一つ今日を思い返すとすっごく濃厚で、でもあっという間で……このまま時間が止まってくれたらなー、なんてこっそり思ってみた。


「ありがとうございました」


でもやっぱりそうはいかず、従業員さんの声に私は寂しくなる。


「あ、私こっちだから」

「そっか」


しばらく歩き、悲しくも清水くんとのお別れの時間がやってきた。

バイバイ、と手を振りあって、私達は互いに背を向け家の方へ歩く。