【完】スマイリー☆症候群




わかっていたとはいえ、ストレートにそう言われると、やはり不安ばかりが胸に募ってくるのだ。

笑佳には、本当に幸せになってほしい。

私の一番大好きな友達だから。

何か、どんなに些細なことでも、彼女のために手助けをしてあげたい。それが、彼女が踏み出す一歩になればいい。


「犬塚、俺達は俺達なりにベストを尽くせばそれで十分だ」

「ええ、わかってる。ありがと」


そうよ。私がここで弱気になってどうすんの。

2人の仲を進展させるために一肌脱ぐんだって、亮介の前で公言したのはあんたでしょ、犬塚椿!

亮介の励ましの言葉に感謝しつつ、私は私にビシッと渇を入れた。

――その時だった。