――……
時間も刻々と過ぎ去り、日も少し傾きかけていた。
ジェットコースター、ウォータースライダー、メリーゴーランド、コーヒーカップやらを満喫した清水と笑佳は、今お化け屋敷の列に並んでいる。
「亮介……」
「何だ?」
「これは、物凄いチャンスよ!」
あることに気が付いた私は亮介の両手を掴み、茂みから清水達をキラキラと見つめる。
「……チャンスとは、どういう意味だ」
「そりゃあ、あれじゃない。真っ暗闇の中恐ろしい空気漂うおばけ屋敷に男女2人っきりと言えば。“きゃっ怖い”“大丈夫、何があってもオレが絶てェお前を守ってやるからよ”“あ、ありがとう……”で2人の仲は急接近しちゃうっていう、胸キュン少女漫画の王道パターンじゃない!」
私は沸き立つ妄想を淡々と語り、同意を求めるように亮介をじいっと見る。

