【完】スマイリー☆症候群




「犬塚」

「……へ、何っ!?」


精神統一の真っ只中、不意に呼ばれた名前に驚いて跳ねる。


「これを君にも渡しておこう。存分に活用してくれ」


と、目の前に差し出されたとある物体。

私は黙ったまま、暫くそれを凝視した。


「……何これ」

「見たらわかるだろう? 変装グッズだ」


“変装グッズ”

まあ確かに、そういう使い方をしたって別に構わないだろう。……でも。



「あのねぇ……私はそんなことを訊いてんじゃないのよ、このバカ! 変装グッズ? パーティーグッズの間違いでしょ!?」

「むっ」