「りょ、亮介! 行くわよ」 その場にとどまっているのが恥ずかしくて、咄嗟に亮介の腕を引っ張る。 「犬塚、どうかしたのか」 「えっと、笑佳達見失なっちゃ駄目だと思って! あはっあははは……」 “変な”とはいえ、私達がカップルに見られていると考えると、無意識のうちに顔がカァッと熱くなった。 何これ、心臓煩い。 いやいやいや。ないないない。 何故か激しく主張する心臓に、私はそう言い聞かせた。