――……
電車に揺られること、20分。
「大人2枚下さい」
清水は遊園地の入園チケットを購入すると、その内の1枚を笑佳に渡す。
「私達も買いましょう」
「ああ。そうだな」
清水に続きチケットを買った私達は、再び2人にバレないように近くの木に身を潜めた。
次々と進んでいく、私の計画。
恋愛に関して少し鈍い2人に、私は早く幸せになって欲しかったのだ。
「犬塚! 奴等が動き出したぞ」
「えっ?」
いけない、ボーッとしちゃってた。
亮介の言う通り、笑佳と清水はジェットコースターの列に並んでいた。
私達もそろそろ行こうかしら……。
「ねぇねぇ、ママ見て。あそこに変なカップルがいるよ」
「こら蒼太(ソウタ)、そんなこと言っちゃダメでしょう!」
「ママ、ごめんなさい。でもね……」
突然耳に入ってきた声の方に目をやると、そこには小学校低学年くらいの男の子と、母親らしい女の人がいる。
更には、こちらを不思議そうに見ているというのだ。
まさか、“変なカップル”って私達のこと?

