あのさ、植木さん。白取普通に生きてるから。俺達決して犯してねぇから。
「でさ、本当にどうする? 先生起きちゃったら、私達マジでヤバイことになっちゃいそうよ」
犬塚は、静かに腕を組み、深刻な声色で呟く。
「うーん……なんならさ、くじ引きとかにしない? あたし、紙持ってるよ」
――――……
浅野提案の“くじ引き”により、結局白取を置いて帰ることになった俺達。
数分前、俺達のくじは見事に“退散”に辿り着き、神は彼を見捨てたのだった。
白取……ごめん!
そんな罪悪感に包まれながらも、俺達は旧校舎をあとにした。
「あの~……そう言えばなんですけど、風見くんは?」
真夜中の、真っ暗な道を暫く歩いたところで、前原は控えめに述べる。
そういや、風見は……あ、れ……い……ない!
「「「わ、忘れてたぁー!」」」
叫び声を上げた俺達は、気絶中の風見を起こしに、再び旧校舎へ引き返す羽目になったのだった。

