【完】スマイリー☆症候群



「……ちょっと皆、耳澄ましてみて?」


突然、そう切り出した犬塚の額にはびっしりと汗が滲む。


「……椿ちゃん。どうしたの?」


何か嫌な予感を察知したらしい宮永は、今にも泣き出しそうな顔をして犬塚に尋ねる。


「何か、変な音がするのよね……」


変な、音……?

とにかく俺は、耳に神経を集中させた。

その時、

コツ、コツ、コツ……と何かの音が聞こえる。

次第に大きくなっているその音は、どうやら俺達に近付いているらしい。


「問題ない。ただの足音だ」

「いやいや、今足音は完全に問題ありすぎんだよ、植木」


それに、さっきの俺の話にやけに似てやしねぇか?

女子達+風見、怖がって震えてるし……。

――って、ちょっと待てよ?

まさか、とは思うが、これって凄いチャンスじゃねぇか!