「……悪ぃ、聖奈」
柳葉先生はそう呟くと、申し訳なさそうに手を合わせる。
「そうですね……。今日だけは特別、許してあげますっ」
そう言って、さりげなくボディータッチ。
おまけに、上目遣いで柳葉先生を見詰める。
数分前とはまるで別人の武藤先生に、私は苦笑いを浮かべるしかなかった。
「お、俺達そろそろ戻ります……」
スーッと空気のように、清水くんは小さく声を漏らす。
その様子から、緊張が伺える。
「そう。じゃあ皆、授業に遅れないように気を付けなさいよ?」
「はい!」
涼香先生の優しい笑みに、私達はニコッと元気に微笑んだ。

