【完】スマイリー☆症候群




「あのー……涼香先生?」


取り敢えず空気が落ち着いところで、私は静かに涼香先生を呼んでみる。

すると、先生は何も言わずとも私達の言いたいことを理解した様子で、


「あぁ、ごめん。この人は昨日から教育実習でここに来た、柳葉祥(ヤナギバ ショウ)先生よ。因みに、私と同じ社会科担当」


そう、隣にいる黄土がかった髪をした先生の紹介をしてくれた。


「よろしくな」


柳葉先生は私達の顔を見回すと、ニカッと笑う。

すると突然、柔らかかった表情が一転、急に眉をひそめたかと思えば、柳葉先生はある一点をじっと見つめ始めた。

そして、ただその一点――植木くんの顔をまじまじと凝視する。


「先生、どうしたんですか?」


椿ちゃんは、不審な目をして問い掛ける。


「お、お前……」


動揺が表れた震えた声。その声に、辺りは一瞬にして緊迫感一色に染まる。