「清水、お前は最低な奴だな。白鳥だって、真剣に考えているのだ。それを笑うなんて、俺はお前に失望したぞ清水」
「へいへい。悪かったね」
突如熱く話し出した植木くんの迫力に、一瞬眉をひきつらせた清水くんは、力なくボソッと謝る。
そんな清水くんの言葉を聞いた植木くんは、コクッと深く頷いて、“わかったならいい”と目で表した。
「……つーかさ、今思ったんだけど、白取の想い人って誰なんだよ?」
不意に清水くんの口から、今最も肝心な言葉がポロリと零れた。
それを綺麗にすっかり忘れていた私は、清水くんの声を聞いた瞬間、ハッとする。
そういえば、そうだ。実際のところ、私達は白取先生の想いを寄せている相手を知らない。
「誰なんだろう?」
「んー……。あいつの好みわかんないしねぇ」
「俺は知っているぞ」
「……え!?」
瞬時に、私達は声の主に視線をやる。
一生懸命頭を捻りながら悩む私達3人とは違い、爽やかな顔をした植木くんは、静かに平然とした様子で呟いた。

