少しして、顔色を取り戻した植木くんに、今一番気になっていることを尋ねる。 「植木くん、さっきの話なんだけど、あなた白取先生とどういう関係なの?」 教室に流れる、神妙な空気。 そんな空気の中、教室に響いたのは、「あれは、昨日のこと……」という、まるで語り部さんのような、そんな植木くんの一言だった。 「俺は昨日の帰り、清水に借りた本を教室に忘れたことを思いだし、教室へと引き返したんだ。……それが、全ての始まりだった――」