「それより、亮介は?」
「うーん、そろそろ来てもいい時間なのにね」
笑佳とのたわいのない会話をすること数十分。
時計で時間を確認すると、集合時間まであと1分にまで差し掛かっているというのに、あいつはというと一向に姿を表そうとしない。
まさか亮介、約束忘れて寝てんじゃないでしょうね。
ここまでくると、疑心暗鬼になってくる。
「ねぇ、椿ちゃん。私、ずっと気になってたんだけどさ。さっきからモゾモゾ動いてるあの怪しい緑の物体……何なのかな?」
「ん、緑?」
震えた笑佳の声で、私は視線を移す。
「……な」
その瞬間、突如目に飛び込んできたのは、周りから一際浮いた不可思議な緑の塊。
全くもってこの場に不釣り合いで不気味なそれは、ゆっくりと私達の方に近付いてくる。
ちょ、何なのよアレェェェェ!?

