「じゃあ、今度こそ寝るぞ」
「へーい」
しっかりとベッドに着き、清水は深々と布団を被る。
これで、ようやくぐっすりと眠れるぞ。
……と思ったのも束の間――。
「ムニャムニャ……笑佳ちゃあーーん……椿ちゃあーん……可愛いぞ……ンフフフ」
「……っ!?」
「フハハハハ! 植木亮介め……この、プリンス孝治様に服従するがよい。ガッハッハッ」
大音量な寝言のオンパレード。
それにしても、あいつの夢での俺の立場は一体……。
結局、朝まで鳴り止むことはかった、清水のひどい寝言。
そのせいで、俺はあというとれからまさかの一睡も出来ないという、最悪の事態に陥ってしまったのだった。

