【完】スマイリー☆症候群




考えられないだろうって言われましても。

確かに顔、鳥っぽいけど!


「いや、……ダチョウじゃない?」

「そんな筈がない。絶対白鳥に決まっている」


私が提案した“ダチョウ”は、猛烈な勢いで亮介に却下されてしまった。

いや、そこまで強く否定しなくてもいいじゃない。

なんて思いながらも、


「そう……?」


亮介に強く押されてみて、私はもう一度チラリと横目で白取先生を見てみた。

すると――。

……った、確かに!

言われてみれば、どことなくそんな感じがする。

あのつぶらで真ん丸な瞳に、真っ白な肌。極めつけにはあの突き出した唇。

顔のパーツの何もかもが、白鳥を思わせるものばかりで。

これはもう、白鳥でしかないでしょ。ってかもう私、白鳥にしか見えないわ。