ボクにできるのかな?

雲母ちゃんに渡せるのかな?


でも、やらなくちゃ。


雲母ちゃんが好きなら、やらなくちゃダメだ!!


急いで晃永くん宛てのチョコを拾って、カバンから取り出した紙バックへとしまった。


一個一個。

想いが溢れているはずのチョコ。


それを簡単に捨て置ける男子なんかに、ボクは負けちゃダメだ!!


告白しよう。

雲母ちゃんに『好き』って言おう。


ボクは決意と勇気を胸に教室へと向かう。


ただひたすら、催眠術でもかけるように。


きっと大丈夫と自分に念じながら――