「ふぅん。仲よかったの?」
「うん、まあ。」
「青空はいつも見えるの?」
何だか少し、真知の声に凛とした静けさを感じた。
「え〜いや。これが初めて。」
青空は翼と伶美をちらちらと見ながら答えた。
「…そっか。」
何だか少し、真知が悲しそうに見えた。
帰り道にて。
「真知は何で二人のことが見えたんですか?」
三人並んで歩き、伶美を挟んで二人の会話。
「さあ。」
「さあ?!」
「いや、違うかなー
詳細を調査中?的な感じ。
あの子に霊感があるのは確かだけど、
普通、そういう人には一瞬見えるとか
気配を感じるとかで、
完璧に見続けるってのは特例。」
「だから?」
「あの子の霊感がかなり強いか、もしかしたら……」
「何ですか?」
「さあ。」
「ふざけるなよ。」
聞こえている、だけの伶美が急に割って入った。
「急に来るなよ、びっくりした〜
つーか、いーかげんその話し方やめろよ。
なんか恐いから!」
「できない。」
「できないじゃなくてする気ないんだろ。」
「別に。」
青空は会話を聞きながらほほ笑む。
伶美が出した助け舟に翼が自然と乗り、
真知の話が流されてしまったことなど
全く気づいていなかった。


