「危険なのは数日間だけ。

俺がついてるとしても、命の保障はできない。

分かったか?」

手に持った包丁を突き付けた。

「分かったから!それやめて。危ないって!」

「行くぞ。時間がない。」

少女は包丁をその場に落とすと、スタスタと玄関の方に行ってしまった。

「え、ちょっと…待って!」





「早くしろ。」

青空はキョロキョロしながらソロソロ歩いていた。

「注意しろとは言ったが…

着くのに半日かかるぞ。」

「だって〜コワイじゃん。」
少女はため息をついた。

「分かった。ついて来い。

お前が先だからいけないんだ。」

青空の腕を引いて歩きだした。

がしゃん

青空の真後ろで砕ける鉢植え。

「ほらあ〜コワイってー」

「止まれ。」

バキばきッ

倒れる大木。

「何これ〜」

「…うるさい」

青空がキャーキャー騒ぐ後ろで、

色んなものが倒れたり落ちたりしていた。