「わっ……」

青空は飛び起きた。

何が起こっているのだろう。

この少女はいったい……

「…ああ……」

やっと、昨日の出来事を思い出した。

「フゥー…」

うつぶせで寝転ぶと目の前にあるのは時計。

「え?」

青空は目を疑った。


シャ


カーテンを開けた。

「う…っそォ…!」

短い針が8を、長い針が12をさしていた。

普通なら学校に着いている時間だった。

ベッドを飛び降りてばたばたと制服に着替え、

かばんをつかんで階段を駆け下りた。




「カギい〜〜!!」

リビングのドアを開けると何かを探している優姫がいた。

どうやら優姫も同じ状況らしい。

いつもならいない時間だ。

「お姉ちゃん…?」

優姫は動きをぴたりと止め、叫ぶように…叫んだ。

「あんたいつまで寝てんのよ!

あたし何回も起こしたから!

寝るなら何で…っ!

…じゃない、今日帰り遅いから!

あぁーもう!戸締まり忘れないでよ!」

用件と余計な事を言って出て行った。

「あーあ」

優姫がいなくなった後、青空はかばんから鍵を出した。

「昨日借りたのに…」



パキッ パキッ



小さな音が聞こえた。

「パキ?」

ゆっくり振り向くと、

キッチンで何かが炎をあげていた。