大好きな彼との子が出来たと知ってから一夜が明けた。
私のここに赤ちゃんがいる…
まだいるんだ…

普通なら産みたいと願うだろう。でも私は違う
おろしたいと願う
もちろん産みたいと思う気持ちも少なくある。

彼は産んでほしいと願ってる。私はそんな気持ちにはなれない
ごめん…
ごめんね…赤ちゃん

ベットから起きると私は歩いていた。
屋上へと続く廊下と階段を
扉をあけると気持ちの良い風が吹いていた。
外は綺麗な雪景色
周りはクリスマスのイルミネーション
カップルが手を繋ぎ歩いている。

あーやって歩きたかった
辛い時も悲しい時も楽しい時も一緒にいたかった過ごしたかった。

でも、もう叶わないかもしれない。
もう遅いのかもしれない
二人が出会ってしてしまった事
そして新しく宿った命
なにもかも遅いのかもしれない。

もう少し早く出会っていれば
もう少し遅く出会っていれば
何が違って、二人の運命も違ったのかもしれない

私はさくに手をかけた
このまま鳥に鳴って飛びたい
ありがとう
ごめんね
私の大好きな貴方
貴方の希望には
………………………………………
答えられない
生きるイミってなんだろう…
自分の存在って…
イッタイなんなんだろう