大事に大事に持ち帰った四つ葉のクローバー
押し花にして、いつも持ち歩ける様にした。

これを持っていれば願いが叶うと信じて
だって四つ葉のクローバーは幸福のクローバー

「♪♪♪♪♪♪♪」

あの日以来、私はあまり外にでなくなった。

「もしもし」
「もしもし…」

電話の向こうには彼の声懐かしい
暖かい
彼の声…
でも少し切なくて寂しかった。外に出る事をしなくった私は、彼とも会わなくった。
違う…会ってはいけない

「元気かなぁ〜?今日の夜会えない?」
「なんで?」

私はなんて冷たい言葉を言ったのだろう。暫く沈黙が続いた。

「なんでって言われても…会いたいのに理由がいる?」
「………………」
「俺はただ君に会いたいだけだよ」

確かに会うのに理由なんていらない。私も嬉しい
会って彼の顔が見たい
触れたい
声を聞きたい

それだけなのに…
でも私の中で決めた事
今度会う時は…
身体とお金の関係でと
そして自分の気持ちも押さえる。
感情を持たない、今までの関係に戻るだけ…
決めたんだ、あの時から

じゃないと自分の気持ちが押さえられない
また彼を傷つけてしまう

「なら…お金と身体で会おう」
「君が望むなら、それを望んでいるのなら」

そうこれしか出来ない
彼に会うには…
電話の向こうの声は少しだけ悲しそうな、寂しさのこもった声だった。