「ちょっと放課後、ツラ貸せや」 里美がこれを言うと同時にチャイムが鳴る。 …里美、恐るべし。 いつもは寝てしまう午後の授業も、 緊張で寝るに寝れなかった。 「橘が起きてるなんて、珍しいな」 と国語の先生に言われたくらい。 ─そしてあっという間に、放課後。