瑠璃色の世界でキミを抱きしめる~先生、私を愛してくれますか?~


彼女に教えることになるのだろうか?


そう思っただけで
胸が唸り声を上げた。


アキとそっくりな彼女。


甦る。
重なる。

彼女の顔にアキが折り重なって
オレを過去へと誘って行く。


青い空。
青い海。


そこにキミがいた。


キミが躍るように波を蹴り
水面を掬い

風はキミを追いかけて
その髪を優しく撫でていた。


キラキラ光るその世界で笑うキミ。


思い出すのはそうやって笑うキミなのに……


『死にたくない!!

私、死にたくないよ、ゼンッ!!』


耳にまとわりつくのはキミの必死な叫び声だった。

生きたいと願い。
死にたくないとむせび泣くキミの悲痛な叫び声。