会えない苦しみは地獄の日々。
会いたい衝動に身を焼かれ
会えない衝撃に心が引き裂かれる。
何度も何度も耐えてきた。
それでも
アキに似た
アキじゃない彼女に触れて
我慢が出来なくなりそうだった。
必要なのはアキなのに。
必要なのは今は亡き彼女なのに。
彼女に似た彼女に
引き寄せられてしまう自分がいた。
熱いものが内側をさかのぼり
瞳を濡らす。
噛み殺したはずなのに
声は嗚咽となって外へと這い出していく。
好きだよ、アキ。
愛しているんだよ、アキ。
それなのに――キミは……
誰もいない準備室でただ声を押し殺し
オレは一人泣き濡れていた。
ただ彼女に。
今はそこにいない彼女に会いたいと――



