「アキ……」
そっと手を伸ばした。
触れるキミの頬。
愛しくて
愛しくて
胸が一気に熱くなり
なだれ込むようにこみ上げる想いの激流が全てを飲み込んでいく。
触れる頬は温かく
触れる頬は柔らかく
オレの冷たい指先に『生きた』感覚を伝えてくれる。
これは現実。
これは本物。
生きている彼女。
会いたいと
心の底から会いたいと
何度も何度も願い、祈り、叫んだ彼女が今。
オレの目の前にいる!!
これはなんの悪戯なのだろうか?
やっぱり神様はこの世にいて
オレに彼女を返してくれたのだろうか?
ああ、これほどに胸が高鳴り
これほどに生きていてよかったと感じることが今までにあっただろうか?
なんでもいい。
どうだっていい。
オレは……



