この世界は変わらないまま
オレ自身もきっと変わらないまま
きっと流されて
そのまま一生を終えるんだろうと。
オレはそう思っている。
ねぇ、アキ。
キミは想像できただろうか?
キミを失ったオレがこんなふうになるなんて
キミは少しでも想像できただろうか?
出来るわけがないことくらい
オレ自身が痛いほど知っている。
痛みと戦い
死の恐怖と闘い
縋ることも
とどまることもできなかったキミに
何も出来なかった無力なオレは
好きだったものを全部なくすことでしか
キミの痛みを刻むことができなかったから。
オレは前を見る。
後ろを見ても
横を見ても
もうキミはいないから。
だから前を向く。
そこにしかキミの影を探せないから――



