あれに乗ろうって言えないのは、やっぱりあたし達はカップルじゃないから。 沈黙が、二人きりの、二人しかいない空間が怖いんだ。 「どーせなら乗っとく?観覧車。」 あたしが避けてた言葉を、彼はさらりと言ってのけるから、なんだか拍子抜けしてしまう。 「うん、じゃあ…。」 今日最後の、最高潮のドキドキ感。 お化け屋敷よりも何よりも、心臓がドキドキして壊れそうだよ。