戸惑いながらあたしの名前を呼んだ彼に、ドキっとした。 首を横に大きくふるのが精一杯で、言葉が出てこない。 「じゃ、行こう!何から乗る?」 そう言ってあたしの手を握ったまま、子供みたいに歩き出す彼が、すごく意外だった。 もっと落ちついてて、冷めたタイプだと思ってたから。 でもそんな彼が可愛くて、繋いだ手が熱い。 どうしよう、凄くドキドキする。