ジーンズにアバクロのパーカーで、コーチの黒の斜めがけバック。
靴もコンバースのスニーカーで、全然可愛くなんかないあたしの姿に、由加里が小さくため息をついた。
「何、その格好。もっとデートっぽくしなさいよ、せっかくあたしが遊園地なんていう可愛い場所選んだのに。」
「え?」
「何でもない。」
あたしのキョトンとした顔に、由加里は溝端君との待ち合わせ場所の遊園地入り口へと歩き出す。
細身のパンツに少し低めのヒール靴。
大人の女って感じの由加里の服装は、男の子ウケしそうな。
溝端君も、やっぱりこーゆー服のが好きなのかな…

