「…大丈夫?」
気がつくと、目の前に背の高い男の子がいた。
メガネをかけてて、見た目真面目そうなこの彼が、さっき助けてくれたなんて信じられなかった。
「…ありがと。」
やっとの思いで、声を絞り出す。
「麻衣っ!ごめんね、大丈夫?」
由加里があたしに抱きつく。
「何で由加里が謝るわけ?(笑)」
「だってぇ。あたし、あんな男と付き合うコト勧めたし。麻衣がフッてくれてホント良かったっ!!マジ男見る目なくてごめんっ!」
由加里の言葉に、何だか笑えた。
あたしの笑顔を見て、メガネの彼が微笑んだ瞬間、あたしの胸がキュンってした。

