★バレンタインの奇跡★



「ホント最低な男だな、お前。嫌がってる女の子ムリヤリ襲うなんて、どんだけモテないわけ?」

「あ゛?!」

井川が彼に詰め寄る。

だけど井川の仲間が間に割って入った。

「おい、井川落ち着けよ。今のはさすがにねーよ、ムリヤリやったらシャレになんねーじゃん?しかも星野だぜ?そんな価値もねぇじゃん。」

仲間の言葉に、井川が軽く冷静さを取り戻す。

「別にちょっと脅してみただけだし。本気でやるわけねーだろ?ばっかじゃね?ってか星野襲うほど、オンナに飢えてねーし。」

そう言い捨てると、井川達は去っていった。

あたしは、急に力が抜けて、その場にしゃがみこむ。