「親、了解取れたよ♪」
「電話したときの喋り方、なんだったの?」
「あ~。アレ?営業用!!」
「え・・営業・・」
「そ。教師とかにはこの口調。あと、生徒会長してるときはたまに営業モード」
「私の時は何モード?」
「ん~。恋愛モード?」
「・・へっっ!?」
「嘘に決まってんだろ? あ、本気にした?」
「ほ、本気なんかにするわけないでしょっ!?」
「本当かぁ?ま、いいや!今日は妃那が泊まってくれるし♪」
「なんで・・」
「ん?」
「なんで私なの・・?」
そう言った瞬間、生徒会長は私をじっと見つめてきた。
見つめられることは、よくあるけどなかなか慣れないから、ドキドキしてしまう。

「オマエ、面白いから!!」
「へっ!?」
「だから・・!妃那が面白いからってこと!言ってる意味分かる?」
「分かるけど!!何がおもちりょいのよ!」
「ホラ、そういうトコとか!普通そんな所で咬むか?」
「それはっ///」
「やっぱ妃那、面白いわ!!」
生徒会長は声を上げて笑う。

何がそんなに面白いのか分からないけど、なんか生徒会長が笑ってくれると、私も顔が綻んできた。
なんか幸せな感じがする。

なんで・・?
なんでなの?
なんで顔が綻んだり、幸せになったりするの・・?
なんで生徒会長だけなの?
他の人には、こんな感情持ったことないよ?
昔好きだった人にも、一回もないのに。
なんで生徒会長だけなの・・?

生徒会長は、なんで私をこんな気持ちにさせてくれるの?
どんな魔法をかけてるの?

このままじゃあたし、どうにかなっちゃいそうだよ・・。