双子だから…


この理由で私達がセットで見られるのは至極当たり前の事だった…

それも、
私には特別“苦”ではなかった。


だって私は、
聖の事が好きだから…―


いつからなのだろう…??

気付いた時には、
もう聖に魅了されていたんだ。


特別キレイな顔をした、乃木 聖(ノギ ヒジリ)は、私とほぼ同時に生まれた。


同じ顔をしてるはずの聖と私。
でも、聖には私に無い魅力があった…。


それは、まだ幼かった私にもひしひしと何か感じる物があった。


私も聖も目鼻立ちが整っていて、
傍から見れば美男美女…。


近所では“可愛いね”だとか、
“お人形さんみたい”だとか…
とにかく沢山言われた覚えがある。



嬉しかった…でも、
それ故に色んな人から狙われたのも確かだった…-。