動かそうとした腕が、反抗する力に引っ張られて、浩之は目覚めた。

手首が痛い。

動かすと、何かが食い込んでくる。

どうも、後ろ手に両手を縛られているようだ。

辺りは、薄暗かったけれど、目覚めたばかりの目には、室内の様子はよく見えた。

浩之の目の前には、部屋の半分を占領して、うず高く積まれたダンボールの山がある。

足元の小さな窓には、閉められたブラインドがかかっている。

どうも、ここは倉庫のようだ。