前に一度開けた引出しを開けてみる。

そこには前と同じ様に紙束が入っていた。

それを引きずり出して部屋を出、奥の部屋のドアを開けた。

確か、暖炉があったハズだ。

中にはほとんど光が届かない。

浩之は、外側に面した壁に辿り着くと、しゃがんで、床をなぞった。

積まれた薪に、ぶつかって、それを確かめた指先が、軽い感覚の箱を弾き飛ばした。

しゃらりと箱が音を立てる。

マッチ箱だ。

浩之は、それを探し出して火をつけた。