それに気付いて始めて、驚いた目で、倒れている英樹を見た。

「残念、あと少し生きてれば、一つ歳をとれたのに」
 
浩之は、銃を英樹の体の上に投げ、回れ右をした。
 
静かなホールがある。
 
昨日は、エイジュと駆け抜けたホールだ。
 
そこを抜けて外に出ると、背後で、地鳴りのような音がした。