エイジュは、自分の首筋に指を這わせ、チェーンを見つけると引っ張り出した。
 
ペンダントトップの青い石が、服の中から顔を出す。
 
エイジュは、それを首から外すと、石を額に押し付けた。
 
まるで、自分の記憶と意思を、その石に託しているような行動だった。
 
エイジュはそれを浩之に渡した。
 
浩之は、自分の指を這う、エイジュの体温を持ったままのチェーンを、見た。
 
いつの間にか、体に自由が戻っている。