何に対して警戒していいのかハッキリ分かる方がいい。

エイジュについて、この逃走の出発点である組織の建物に戻っていた。

その途中でエイジュはいろいろと説明してくれた。

「あの建物は、表向きは製薬会社の研究所ってことになっているの。一階の奥は居住区と呼ばれる社員の部屋になっていて。実際は、そこは戦闘員の部屋でもあるんだけど。二階には研究所があって、これが研究区。三階には、目指す指令区があるの。頭に置いておいて欲しいのは、中には、カモフラージュのための、純粋な研究員もいるってこと」