愛羅武勇×総長様Ⅰ


……………そうか。

大ちゃんや風磨は違うんだよね。そこら辺にいる、喧嘩だけが目的な人達とは違う。

優しくて、カッコ良くて、みんなから総長として認められてる。


「それに、総長の彼女ってだけで狙われることだってあるんだ。」

「それでも、大ちゃんが守ってくれるんでしょ?」

そう聞くと、優しい、大ちゃん特有の笑顔。

「当たり前だろ、一生守ってやるよ。だから俺についてこい。」

「うん…っ」

大ちゃんがあたしを抱き締める力が、さっきよりも強まった。

あんなに堂々としていた大ちゃんが、小さく震えている。


「よかった……」

「大ちゃん…?」

「危ない目に遭うって分かったら、絶対離れていくって思った…」

「離れないよ、大好きだもん…」


抱き合ったまま、数分が経つと、大ちゃんがいきなりあたしをガバッと引き離した。

「藍沢んとこ行くぞ。」

「え……えっ!?」

グイグイ引っ張られ、ポンッと投げられたヘルメット。

「ほ、ほんとに行くの…?」

「当たり前だろ。」

そう言い、大ちゃんはあたしの方へ振り返った。

「藍沢と付き合ったままで俺と付き合うなんて無理だ。つーか俺がヤダ。」

風磨と別れなきゃいけないのは分かってる。
なんて言ったらいいの?


『大ちゃんが好きだから』

『別れよう』

『ごめんなさい』


どうしよう…

「考えすぎんなよ、俺も一緒なんだからさ。
心配すんな。」

少し顔を赤くして言った大ちゃん。

「大ちゃんらしくなーい」

「うるせぇ。」