愛羅武勇×総長様Ⅰ


「止まれって!!」

「無理無理!!」

「言い逃げすんなよ!」

止まれって言われたって止まれない。

今の顔を見られたくないんだもん。

きっと真っ赤で、みっともないから。



「バカ美憂!!」

全力疾走し、階段を駆け下りたが、大ちゃんには叶わない。

後ろから腕を引かれ、大した身長差もない大ちゃんの胸に飛び込んだ。


「…っ…逃げ足だけは…早ぇんだな…っ」

「…っ…足早すぎるんだよ…っ」


「…言い逃げとかずりぃ。俺もお前に言わなきゃなんねぇことがあんだよ。」

振られる…っ


「藍沢とは別れたのか?」

「あの…まだ…」


「お前さ、暴走族がどんなのか全然分かってねぇ。どの暴走族も俺や藍沢みたいなのが総長ってわけじゃねぇんだよ。たちが悪いのなんかいくらでもいるんだ。」

「…分かってます……」

「分かってねぇから言ってんだよ。もしも風磨が、女とか関係なしに殴ったりするやつだったらどうすんだよ?」