「止まれって!!」
「無理無理!!」
「言い逃げすんなよ!」
止まれって言われたって止まれない。
今の顔を見られたくないんだもん。
きっと真っ赤で、みっともないから。
「バカ美憂!!」
全力疾走し、階段を駆け下りたが、大ちゃんには叶わない。
後ろから腕を引かれ、大した身長差もない大ちゃんの胸に飛び込んだ。
「…っ…逃げ足だけは…早ぇんだな…っ」
「…っ…足早すぎるんだよ…っ」
「…言い逃げとかずりぃ。俺もお前に言わなきゃなんねぇことがあんだよ。」
振られる…っ
「藍沢とは別れたのか?」
「あの…まだ…」
「お前さ、暴走族がどんなのか全然分かってねぇ。どの暴走族も俺や藍沢みたいなのが総長ってわけじゃねぇんだよ。たちが悪いのなんかいくらでもいるんだ。」
「…分かってます……」
「分かってねぇから言ってんだよ。もしも風磨が、女とか関係なしに殴ったりするやつだったらどうすんだよ?」



