「後ろ乗れ。」
「おう。」
2人乗りで、美憂の家へ向かう。予定の時間からは大幅にずれたが、仕方がない。
男の家に泊まるんだって思われて、心配させるよりはマシだ。
―ピンポーン…
「はーい。」
―ガチャ…
「あら、どちら様?」
名前っ!えーっと……
「あ、えっと、美憂の友達の…り、遼子です!」
「そう、可愛らしい子ねぇ。ごめんなさい、美憂今出掛けてるのよ。」
はい、知ってますよ。
つーか、まだ帰ってきてないのに全然焦ってねぇじゃん。
「あ、そちらのかたは?」
「遼子の彼氏の海崎槙莉です。」
「カッコいいわね〜、美男美女カップルじゃない!」
「ありがとうございます。」
そんな話をするためにここに来たんじゃないのに…
「あのー…トマトと玉ねぎを…」
「えっ?あら、美憂に頼んだのに。」
「あー…買い物途中にあたしが引き止めて話してるうちに盛り上がっちゃって…」
我ながら完璧な嘘だな。
「このままあたしの家に泊まるってことになったんですけど、いいですかね?」
「そうなの、いいわよ。」
「ありがとうございます!学校へはあたしのうちから行くんで、美憂の着替えとか用意できますかね…?」
美憂のお母さんは微笑んだ後、頷いて着替えの用意をするために中へ入っていった。
ドアが閉まった後。
「可愛らしい子だって〜」
「黙れ。」
「つーか美男美女カップルってどーよ(笑)」
「はぁー…うぜぇ。」



