SleepingBeauti

ぼくが最後に聞いたお姉ちゃん言葉は優、危ないだった。

お姉ちゃんは、ぼくを突き飛ばした。

赤い傘が空高く舞い上がり、お姉ちゃんもぼくの前で吹き飛ばされていた。

「優、帰ったらケーキ食べようね」

そう言って一緒に朝登校した時の笑顔。

「優、帰ったらプレゼントあげるね」

そう言った時の笑顔。

優しい声で、優しい顔でぼくの名前を呼ぶ、大好きなお姉ちゃんをぼくは殺した。