SleepingBeauti

一日中、みずきとは口をきかなかった。

みずきもぼくを避けているようだし、ぼくもあえて話さなかった。

お互いに苛立っていた。

みずきはぼくにたいして苛立ち、ぼくは自分にたいして苛立っていた。

のぞみのことがだれよりも大切な存在だとわかっていて、何一つ決断することも行動することもできない自分がもどかしくて、どうしようないほど小さい人間だと思っていても、思うだけの自分に苛立ってしかたない。

自分が醜い存在だと、はじめて知った。