部屋から出てきたアルバムの写真が頭を過る。 私は貰った名刺をそっと、手帳に挟んだ。 「サキ、私帰るね。」 それだけ言って私は家に走っていった。 「ちょっと、ミサ!?」 後ろから咲の呼ぶ声がする。 それすらも耳に入らないくらい。 私は夢中で走り続けた。 何かを求めるように。 真実から逃げるように。 ただ必死に家に向かって走っていった。 「颯太…。」 奈都子さんから聞いた一人の名前を忘れないようにしながら…。