命の贈り物




「受験……か。」



「どうしたんだよ急に。」



帰り道。



咲に言われた言葉を思い出しながら呟くと、涼が不思議そうに聞いてきた。





「進路、ちょっと迷い始めてて。」





「医者じゃなくてか?」





「うん……。」





前は涼の助けになりたい。



その一心で進路に向かっていた。




だけど今。




涼が無事な今、私が医者を目指す意味があるのだろうか……?




中途半端な気持ちで進路を決めることなんて出来ないから。





だからどうしていいのか分からなかった。






「迷えばいい。」





「え?」





「迷えばいいんだよ。」