命の贈り物




どれだけの時間が経っただろう。



一時間かもしれないし、五時間かもしれない。




ようやく、重たい扉は開かれた。





「手術は、成功です。拒絶反応もなさそうですし、経過を見てよければすぐ退院できますよ。」





良かった。

先生の言葉にその場にいたみんなが胸を撫で下ろした。





「涼……。」





おじさんとおばさんは先生と話をしている。



それから、孝志の両親に頭を下げた。






「本当に、ありがとうございました。何だか孝志くんが亡くなったことを喜んでしまっているような言い方になってしまうのですが……。」




「いいんですよ。孝志は、孝志の心臓は……こうして涼くんと生きてくれているのですから……。」






「そうです。榊原さん、頭を上げてください。」